電磁誘導サージ
落雷により雷電流が大地に流れ込み、この過渡電流により磁界が発生し、サージ電圧が配線に誘導されます。
この雷電流のピーク値は 1~200KA(代表値35KA)と大きく、急峻な立ち上がり(9.1~65KA/μs、代表値24KA/μs)のため大きなサージ電圧が発生し、広範囲、長距離に亘って大きな影響を与えます。電源ケーブル、データライン等もこの影響を受け、通常のシールドを貫通して、機器に損傷を与えます。
また大地に流れ込む電流により、接地線の近くの機器及び埋設電線に誘導雷が発生します。
静電誘導サージ
近傍に落雷により、大気の静電界に変化が起き、静電誘導サージが発生します。架空電線はこの静電界の中にあるので、その高さと雷界の高さに比例した電圧が発生します。例えば地上10mの高さの電源線に100~300KVの電荷が帯電しており、落雷が発生すると、この電荷が大地に流れ、このルートに適切な防護がなされていないと、この中和の過程で機器が損傷を受けます。凡接地より侵入するサージはアレスターでは防護が不可能です。
アースの電流の過渡現象
落雷により雷雲の電荷は中和されるプロセスは近傍の誘導電荷が落雷地点に向かって移動する事により終結しますが、この時アース電流の過渡現象が発生します。近傍に埋設された導体はこの電荷の通り道となり過渡的な誘導電圧が発生します。
この過渡電圧は埋没パイプ、電線、その他の導体に発生します。シールド電線の場合、内部導体がシールドに流れる電流によって誘導を受けます。放電プロセスが早く、また立ち上がりの時間が短いので、非常に大きな電圧が誘導されます。
先端放電現象とは
ポイントディスチャージはコロナ放電の一種でプラスイオンを発生させ空間電荷を作る。
実験室でのコロナ放電(先端放電)の実験
台のピンの出ている方がプラス電極、上の鉄板をマイナス電極で電圧を上げると映像のようにコロナ放電現象が現れる、実験では両電極に40KVの電圧を印加したときに出た映像である。雷雲が上空に現れると、雲の底辺はマイナス、地表面はプラスの電荷が発生し、大気の電界強度は、晴天日100V/mであるが、電荷を持つ雷雲が上空に来ると、数百V/mとなり、しだいに雷雲が発展して上空にあると電界強度は1,000Vを超え、発達した雷雲下では、5,000V/mに達する。
このような状況下において、高構造物、先端が尖った樹々等に於きコロナ放電(先端放電)が起こる。
東京大学の名誉教授である、石井勝先生は、北陸地方に於いて風力発電のブレードの先端よりのコロナ放電(先端放電)の映像を記録し、発表されている。


